動画制作にかかる時間の目安がわかる:工程別・尺別のスケジュールと短縮のコツ
動画制作にかかる時間の目安がどれくらいなのかは、初めて依頼する人も、社内で進行管理をする人も、いちばん悩みやすいポイントです。「3分くらいの動画なら数日でできるのでは?」と思っていたら、企画や素材集め、確認・修正のやり取りで想像以上に日数が伸びることもあります。逆に、準備が整っていれば短納期でも成立するケースもあります。
この記事では、動画制作にかかる時間を工程ごとに分解し、尺や内容別の目安、時間が伸びる原因、短縮するコツまで、できるだけわかりやすくまとめます。これを読めば「どこに時間がかかるのか」「いつまでに何を決めるべきか」が整理でき、無理のないスケジュールが組めるようになります。
第1章:動画制作の全体像(時間は「編集」だけで決まらない)
動画は、撮影して編集すれば終わり、というものではありません。一般的には次のような工程で進みます。どの工程をどれだけ丁寧に行うかで、動画制作にかかる時間は大きく変わります。
1.目的整理・企画
何のための動画か(認知、集客、採用、教育、販売など)、誰に届けるか(ターゲット)、どこで使うか(YouTube、SNS広告、展示会、営業資料、社内研修など)を決めます。ここが曖昧だと、後工程で「やっぱり方向性を変えたい」となり、結果として全体が伸びます。
目安:半日〜3日(関係者が多いと1〜2週間になることも)
2.構成・台本(必要に応じて絵コンテ)
話す順番、見せる順番、テロップの方針、画のイメージを固めます。出演者のセリフがある場合は、台本があるだけで撮影も編集も一気にスムーズになります。
目安:1日〜1週間
3.撮影準備(ロケ地、機材、出演者、スケジュール)
撮影がある場合、準備で時間を取られがちです。特に社内の許可取り、ロケ地の手配、出演者の予定調整は「待ち時間」が発生しやすい部分です。
目安:2日〜2週間
4.撮影
撮影日数は内容次第ですが、段取りが良いほど短く終わります。逆に、当日になって台本が固まっていない、商品が揃っていない、撮影場所が騒がしいなどがあると、その場で詰まり、編集でカバーする負担も増えます。
目安:半日〜数日(複数拠点やインタビュー人数が多いほど増える)
5.編集(粗編集→整え→仕上げ)
一般の方が想像する「編集」はここです。実際は、不要部分を切る粗編集、テロップ・図解・写真差し込み、BGMと効果音、色味調整、音量の整音、モーションや演出、書き出し設定など、細かい作業が積み重なります。
目安:2日〜3週間(尺と作り込みで大きく変動)
6.確認・修正(フィードバックと反映)
ここが伸びやすい最大要因です。確認する人が多いほど、意見が分散し、修正が増えます。修正が増えるだけでなく、「確認待ちの期間」が発生するため、制作側が手を動かしていない日数も積み上がります。
目安:2日〜2週間(社内承認が重いと1か月以上も)
7.納品
最終書き出し、データ形式の調整、サムネイル作成、字幕データ、SNS用の縦型書き出しなどがあると追加時間が必要です。
目安:半日〜2日
第2章:尺と内容で変わる(種類別「かかる時間」目安)
同じ3分でも、内容によって制作時間はまったく違います。ここでは代表例を挙げます。
1.SNS用ショート動画(15〜30秒)
素材(縦動画、写真、商品画像)が揃っていて、編集のみで完結するなら短めです。テンポ重視なので、テロップが多い場合は手間が増えます。
目安:最短1〜3日/通常3日〜1週間
2.YouTubeの解説・HowTo(3〜8分)
カットの多さ、テロップ量、図解の有無で変動します。撮影が1日で終わっても、編集に時間がかかる典型です。
目安:1〜3週間
3.企業・サービス紹介(1〜3分)
企画段階の合意形成、撮影準備、関係部署の確認が増えやすいジャンルです。映像クオリティを上げるほど、撮影・編集ともに時間が増えます。
目安:3週間〜2か月
4.採用動画(3〜10分、インタビュー中心)
複数名のインタビューがあると撮影日数が増え、編集では「話の整理」「言い回しの調整」「テロップの統一」などが必要になります。候補者に与える印象も重要なので、修正回数も増えがちです。
目安:1〜3か月
5.セミナー・講義の記録(30〜90分)
撮影は比較的シンプルでも、編集ではスライド差し込み、音声の聞き取りやすさ調整、章立て、テロップ最小限など、目的に合わせた加工が必要です。字幕を付けると一気に増えます。
目安:1〜4週間(字幕ありは+1〜3週間)
6.アニメーション・モーショングラフィックス(30秒〜3分)
撮影がない分、設計と制作が中心になります。絵コンテ、デザイン、動き、ナレーション、修正の積み上げで時間がかかります。
目安:1〜3か月(作り込み次第でそれ以上)
第3章:動画制作にかかる時間を左右する10の要因
「なぜ見積もりが幅広いのか」がわかるポイントです。次の要因が重なるほど時間は伸びます。
1.目的とゴールが固まっているか
2.尺が確定しているか
3.素材が揃っているか、整理されているか
4.撮影の難易度(場所、人数、天候、音環境)
5.テロップ量とデザインのこだわり
6.図解・アニメーションの有無
7.ナレーション収録の有無
8.BGM・効果音の選定と調整
9.修正回数とフィードバックの質
10.承認フロー(誰がOKを出すか)
第4章:短納期でも破綻しないための進め方
動画制作にかかる時間を短くしたいときは、編集を急がせるよりも、前工程を整えるほうが効果的です。
1.最初に「目的」「ターゲット」「使い方」を1枚で共有する
2.参考動画を2〜3本用意する
3.尺の上限を先に決める
4.修正ルールを決める
5.素材の提出期限を作る
6.撮影当日の段取りを詰める
第5章:よくある「時間が伸びる」パターンと回避策
ここを避けるだけで、体感として納期が半分になることもあります。
パターン1:要素が途中で増える
回避策:要素追加は「尺」「納期」「予算」のどれかが増える前提で判断し、追加するなら削る項目も決めます。
パターン2:テロップやデザインが後から変わる
回避策:1分程度のサンプル(トーン確認用)を早めに作り、方向性を確定します。
パターン3:修正指示がふわっとしている
回避策:「どの秒数の」「何を」「どう変えるか」を明確にし、感想ではなく指示にします。
パターン4:決裁者が最後に登場する
回避策:初稿の段階で決裁者にも見てもらい、「方向性OK」を早めに取ります。
パターン5:素材が足りず編集で埋めようとする
回避策:撮影前に必要カットのリストを作り、足りないものは撮影で確保します。
第6章:現実的なスケジュール例(いつ何をすれば間に合う?)
目安として、よくある進行例を紹介します。もちろん内容や体制で変わりますが、「どこで時間を使うか」の参考になります。
例1:1週間でSNSショート動画(編集中心)
- 1日目:目的と参考動画共有、素材提出
- 2〜4日目:編集初稿
- 5日目:確認・修正指示取りまとめ
- 6日目:修正反映
- 7日目:納品(縦型、サムネ等)
例2:2〜3週間でYouTube解説動画(撮影1日)
- 1週目:企画・構成・台本
- 2週目:撮影、粗編集
- 3週目:仕上げ、確認・修正、納品
例3:1〜2か月で企業紹介動画(関係者が多い)
- 1〜2週目:企画合意、台本、撮影準備
- 3週目:撮影
- 4〜5週目:編集初稿
- 6〜8週目:確認・修正、最終納品
第7章:依頼・見積もり前に用意すると早くなる情報
動画制作にかかる時間を読みやすくするために、次の情報があると制作側の設計が速くなります。結果的に納期も短くなります。
- 動画の目的(何を達成したいか)
- ターゲット(誰に見せるか)
- 掲載場所(SNS、YouTube、Webサイト、展示会など)
- 希望尺(上限があると良い)
- 参考動画(好き、苦手の両方)
- 必ず入れたい要素(ロゴ、キャッチコピー、商品特徴、問い合わせ導線など)
- 素材の有無(写真、ロゴ、過去映像、原稿)
- 確認者と決裁者(誰がOKを出すか)
- 希望納期と公開日(いつまでに必要か)
まとめ:動画制作の時間は「準備と確認」で決まる
動画制作にかかる時間は、尺だけで決まるものではありません。むしろ、企画の合意形成、素材準備、確認・修正の運用で大きく変わります。短くしたいなら、編集を急がせるよりも、最初に目的と方針を固め、素材を揃え、修正をまとめることが近道です。
まずは、自分の動画が「撮影中心なのか」「編集中心なのか」「アニメ中心なのか」を整理し、どの工程に時間がかかりそうかを見立ててみてください。スケジュールが見えるだけで、依頼も社内調整もぐっと楽になります。
動画制作に関するご相談はお気軽にお申し付けください。
この記事をシェアする