大学広報 SNS運用の教科書:目的設定・KPI・投稿設計・体制づくり
大学広報 sns の運用は、「とりあえず投稿を続ける」だけでは成果が安定しません。受験生に届く投稿、在学生が誇りを持てる発信、研究や地域連携の価値が伝わる見せ方は、それぞれ設計が違うからです。SNSは万能の拡声器ではなく、目的に合わせて使い分ける広報チャネルです。本記事では、大学広報がSNSを運用するときに押さえるべき考え方を、目的設定からKPI、投稿設計、体制づくりまで順番に整理します。読み終えたときに「明日から何を決めればいいか」が見えるように、できるだけ平易にまとめます。
第1章 SNS運用で最初に決めるべきことは「目的の言語化」
SNSで成果が出ない典型は、目的が「フォロワーを増やす」「バズりたい」「広報っぽいことをする」など曖昧な状態です。目的が曖昧だと、投稿内容も評価基準も揺れ、担当者が変わるたびに方針がリセットされます。
大学広報の目的は、大きく分けると次の6つに整理できます。
- 受験広報(志願者増、オープンキャンパス集客、出願行動)
- ブランド形成(大学のらしさ、強み、信頼の蓄積)
- 在学生コミュニケーション(学内の一体感、参加促進、誇り)
- 研究・教育広報(研究成果の理解、教育の価値の可視化)
- 産学官・地域連携(企業・自治体との接点、実績の共有)
- 卒業生・寄付(同窓ネットワーク、支援のきっかけづくり)
重要なのは、これらを「SNSでどう変化させたいか」という行動レベルに落とすことです。
第2章 目的を“測れる形”にする3点セット
目的を現場で運用できる形にするには、次の3点セットが効きます。
A. 誰に(ターゲット)
B. 何を感じてもらい(認知・理解・共感・信頼など)
C. 何をしてもらうか(具体行動)
例:オープンキャンパス集客
A. 高校2〜3年生と保護者
B. 大学生活のイメージが湧き、安心感が高まる
C. 特設ページ閲覧→日程確認→申込み完了
例:研究広報
A. 地域住民、企業の担当者、メディア、潜在的な研究志望層
B. 研究が社会にどう役立つか理解が進む
C. 記事閲覧→問い合わせ→共同研究の打診、イベント参加
第3章 KPIは“フォロワー数”だけにしない
フォロワー数は分かりやすい指標ですが、大学広報では万能ではありません。KPI設計のコツは、「結果指標」と「途中指標」を分けることです。
・結果指標:申込み数、資料請求数、問い合わせ数、参加数など
・途中指標:リンククリック、保存、プロフィールアクセス、視聴完了率など
目的別KPI例:
3-1 受験広報(OC・出願導線)
・結果指標:申込み完了数、資料請求数、説明会予約数
・途中指標:リンククリック数、保存数、ストーリーのリンクタップ、視聴完了率
3-2 ブランド形成(らしさ・信頼)
・結果指標:指名検索の増加、説明会での認知率、好意度
・途中指標:保存、シェア、コメントの質
3-3 在学生コミュニケーション
・結果指標:イベント参加、応募数、アンケート回答率
・途中指標:ストーリー閲覧率、リンクタップ、UGC発生数
3-4 研究・教育広報
・結果指標:問い合わせ、取材依頼、共同研究相談
・途中指標:保存、視聴完了、研究ページ滞在時間
第4章 ターゲットは“受験生”だけではない
大学広報のSNSは、受験生、保護者、高校教員、在学生、卒業生、地域、企業、自治体、メディアなど多様な相手に届きます。全員に同じ投稿を出し続けると、誰にも刺さらない平均点になります。
解決策は2つです。
・アカウントの役割分担(公式/入試/研究/在学生向け など)
・投稿の柱分け(週内でテーマを割り振る)
第5章 投稿設計は「ネタ」ではなく「型」を作る
おすすめは「コンテンツの柱 × フォーマット × 導線」の設計です。
5-1 コンテンツの柱(例)
・学生生活 ・学びの価値 ・研究の面白さ
・進路と実績 ・入試/イベント ・地域/連携
5-2 フォーマット(例)
・1分でわかる ・図解スライド ・1日の密着
・教員インタビュー ・Q&A ・ビフォーアフター
5-3 導線(例)
・特設ページ ・学部ページ ・申込みフォーム
・予約 ・問い合わせ ・学内応募フォーム
第6章 文章は“広報文”より“会話文”に寄せる
SNSでは、正確さを保ちながら「読み手の理解順」で書くことが大事です。基本の順番は、
- 何の話か(結論)
- 誰に関係あるか
- 具体例
- 次の行動
第7章 クリエイティブは“豪華さ”より“分かりやすさ”
・1投稿1メッセージ
・最初の1秒/1枚でテーマが分かる
・数字や固有名詞で具体性を出す
・音なしでも理解できる字幕や図解
第8章 年間設計は「繁忙期の山」を先に押さえる
・年間の行事カレンダーを先に作る
・山に必要な素材を逆算して集める
・平常期は“資産投稿”を積み上げる
第9章 体制づくりは「担当者」ではなく「役割」で考える
最小構成でも、次の役割は意識すると安定します。
・編集長(方針・優先順位)
・運用担当(制作・投稿・対応)
・素材提供窓口(学内連携)
・監修者(事実確認)
・危機対応窓口(炎上・事故対応)
第10章 ガイドラインは“禁止集”ではなく“判断基準集”
・トーン ・権利(撮影/使用許諾) ・個人情報
・コメント/DM対応 ・訂正手順 ・緊急時対応
第11章 コミュニティ対応は“広報”ではなく“窓口”
・FAQテンプレ化(コピペ感は薄く)
・個別相談は公式窓口へ誘導
・荒らし対応の基準を明文化
・返信目標時間を決める
第12章 分析は“当たり外れ”で終わらせない
見る順番は、
- 目的に近い指標(クリック、申込み等)
- どの層に届いたか
- どこで離脱したか
- 次の改善仮説
月次ではSNS指標と、サイトアクセスや申込み等を並べて確認します。
第13章 学内を巻き込む仕組みが、運用を最強にする
・各学部に月1回のネタ提供担当
・学生広報スタッフ/アンバサダー制度
・研究者向け質問テンプレで負担軽減
・撮影日をまとめ、素材をストック化
第14章 失敗しないためのチェックリスト
・目的が行動で言い切れているか
・ターゲットが具体的か
・KPIが結果/途中で分かれているか
・柱が3〜6本あり配分が決まっているか
・フォーマットの型があるか
・導線が整いスマホで見やすいか
・役割と承認フローが明文化されているか
・ガイドラインが判断基準として機能するか
・緊急時の手順が決まっているか
・月次レポートの型があるか
まとめ:大学広報のSNSは「設計」と「継続」で勝てる
目的を行動で定義し、KPIを結果と途中に分け、投稿を型で量産できるようにし、属人化しない体制を作る。この4つが揃うと、運用が続き、成果が積み上がります。最初の一歩は、目的を1文で言い切り、ターゲットと行動まで落とすことです。そこから順番に整えると、大学広報 sns は「頑張り続ける運用」から「成果が出る運用」に変わっていきます。
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