大学広報 動画コンテンツ企画30:入試・学生生活・研究PRで回すための実践ガイド
大学の情報発信は、文章だけだと伝わりにくい場面が増えています。キャンパスの空気感、学生の表情、研究の面白さ、先生の人柄。こうした要素は、短い動画でも一気に伝わります。いっぽうで「何を撮ればいいかわからない」「毎回ゼロから考えるのが大変」「入試期だけ頑張って燃え尽きる」といった悩みも起きがちです。
そこでおすすめなのが、入試・学生生活・研究PRの3本柱を決め、企画を定型化し、無理なく回す運用です。ここでは、大学広報 動画として使いやすい企画を30本まとめ、撮り方のコツと回し方もセットで紹介します。難しい機材や大人数が前提ではありません。スマホ撮影でも成立する企画を中心にしています。
まず決めるべき「3本柱」と視聴者
同じ大学でも、見てほしい相手は複数います。全員に同じ動画を出すより、柱ごとに狙いを分けるほうが成果が出やすいです。
- 入試の柱:受験生、保護者、高校教員に「不安を減らす」
- 学生生活の柱:受験生に「入学後が想像できる」状態をつくる
- 研究PRの柱:受験生には「学びの魅力」、企業や地域には「価値と信頼」を伝える
この3本柱を週替わりで回すだけでも、ネタ切れしにくくなります。
企画が止まらない運用の型
動画を継続するコツは、毎回の企画会議を重くしないことです。次の型を先に作ってしまうと楽になります。
尺を3段階に固定する
- 15〜30秒:SNS向けの要点だけ
- 60〜90秒:テーマを1つだけ深掘り
- 3〜6分:説明が必要なもの(出願、支援制度、研究紹介など)
構成を固定する
- 導入(5秒):誰向けで何がわかる動画か
- 本編(要点3つ):数字や例で具体化
- 締め(10秒):次に何をしてほしいか(サイトを見る、OC予約、資料請求など)
撮影日をまとめる
月1回の「撮影デー」で5〜10本分の素材を確保し、編集で分割して小出しにする。学生生活の企画は特にまとめ撮りと相性が良いです。
大学広報 動画で使えるコンテンツ企画30
ここからは、入試・学生生活・研究PRで回せる企画を30本紹介します。各企画に、ねらい、撮り方、尺の目安を添えています。必要に応じて、学部別・学科別・キャンパス別に横展開すると一気に本数が増やせます。
入試コンテンツ(1〜10)
1)入試全体像を1分で
- ねらい:制度が複雑で不安な受験生の「最初の一歩」を作る
- 撮り方:スライドやテロップで、方式の種類、出願時期、選考要素を3点に絞る
- 尺:60〜90秒
2)出願の流れを画面で見せる
- ねらい:手続きの心理的ハードルを下げる
- 撮り方:出願サイトの操作は実画面または図解。個人情報はダミーで。注意点だけ拾う
- 尺:3〜6分
3)よくある質問ベスト7
- ねらい:問い合わせ削減と信頼獲得
- 撮り方:Qをテロップで出し、Aは一言+補足。最後に「詳しくは公式情報へ」で締める
- 尺:60〜120秒
4)面接の雰囲気を再現(模擬)
- ねらい:面接が怖い、何を聞かれるかわからない不安を軽くする
- 撮り方:質問例を3つ、回答のポイントを1つずつ。台本は短く、テンポよく
- 尺:2〜4分
5)志望理由の作り方ミニ講座
- ねらい:総合型・推薦で悩む受験生に役立つ
- 撮り方:「過去→現在→未来」の型で例を出す。学部の学びと接続させる
- 尺:2〜5分
6)入試の評価ポイントを言い換える動画
- ねらい:抽象表現(主体性、協働性など)を具体に落とす
- 撮り方:「こういう行動が評価されやすい」を3例。断定ではなく一般的傾向として伝える
- 尺:60〜120秒
7)学費と支援制度の全体像
- ねらい:保護者の関心が高いテーマで安心感を作る
- 撮り方:初年度納入、年間目安、奨学金・授業料減免などを図で整理
- 尺:3〜6分
8)オープンキャンパスの歩き方
- ねらい:初参加の不安を解消し、予約・参加を後押し
- 撮り方:受付→学科説明→模擬授業→相談ブースの回り方をモデルコースで
- 尺:60〜120秒
9)学部別「この学びは何につながる?」
- ねらい:学部選びの軸を提供する
- 撮り方:各学部30秒で、学ぶこと、向いている人、卒業後の進路例を1つずつ
- 尺:30〜45秒(学部数ぶん連載)
10)高校教員・保護者向けに「学校として大事にしていること」
- ねらい:大学の姿勢を短く伝え、信頼を積む
- 撮り方:学長や入試担当が、教育方針と支援体制を2点だけ話す
- 尺:60〜120秒
学生生活コンテンツ(11〜20)
11)学生の1日ルーティン(通学・授業・課題)
- ねらい:入学後の生活が具体的に想像できる
- 撮り方:時刻テロップ+場面転換。盛りすぎず、現実感を大事に
- 尺:60〜120秒
12)履修登録のコツを先輩が教える
- ねらい:入学前の不安を減らし、サポートの厚さも伝える
- 撮り方:失敗例→改善の順で3つ。大学用語は短く言い換える
- 尺:2〜4分
13)図書館・自習スペースの使い方ツアー
- ねらい:学習環境の強みを見せる
- 撮り方:席の種類、予約方法、開館時間の考え方など「使い勝手」を中心に
- 尺:60〜120秒
14)学食人気メニューと混雑回避
- ねらい:生活のリアルで親近感を作る
- 撮り方:人気トップ3、価格帯、混む時間、持ち帰りなどを軽快に
- 尺:30〜60秒
15)サークル紹介リレー
- ねらい:学生の熱量を可視化し、入学動機を強くする
- 撮り方:各サークル15秒で、活動内容、活動日、初心者歓迎を一言
- 尺:15〜30秒(連載)
16)友だちの作り方:新入生あるある対策
- ねらい:心理的ハードルを下げる
- 撮り方:最初の1週間でやることを3つ。オリエン、授業、サークルを絡める
- 尺:30〜60秒
17)寮・一人暮らしのリアル
- ねらい:生活面の不安を解消し、保護者にも刺さる
- 撮り方:家賃目安の考え方、通学時間、治安情報の見方など「判断軸」を提示
- 尺:2〜5分
18)留学・国際交流の体験談
- ねらい:挑戦のストーリーで魅力を上げる
- 撮り方:行く前の不安→現地での学び→帰国後の変化。写真や短尺クリップで補強
- 尺:60〜180秒
19)キャリア支援の1分まとめ
- ねらい:就職が強いかの疑問に、わかりやすく答える
- 撮り方:支援メニュー(相談、講座、インターン、OB訪問など)を3つに整理
- 尺:60〜90秒
20)学生の挑戦ストーリー(研究・起業・大会)
- ねらい:「この大学で成長できる」を証明する
- 撮り方:課題→工夫→成果→次の目標。数字や結果があると強い
- 尺:90〜180秒
研究PRコンテンツ(21〜30)
21)研究室ツアー:何をしている場所かがわかる
- ねらい:研究の臨場感を出し、学びの深さを見せる
- 撮り方:入口→装置→実験→議論の様子。安全面・機密に配慮して撮れる範囲で
- 尺:2〜5分
22)研究を30秒で言い換える「一言研究紹介」
- ねらい:難しい研究を身近にし、興味の入口を作る
- 撮り方:「誰の、どんな困りごとを、どう変える研究か」で話す
- 尺:20〜40秒(連載)
23)研究が社会で役立つまでの道のり
- ねらい:研究PRを「成果」だけでなく「プロセス」で魅せる
- 撮り方:発見→検証→協力者→実装の流れ。図や例え話を入れる
- 尺:2〜6分
24)産学連携・共同研究インタビュー
- ねらい:企業・地域向けの信頼獲得と、学生への魅力訴求を両立
- 撮り方:企業側が語るメリット、研究者が語る価値、学生の学びを短く
- 尺:3〜8分
25)研究設備・施設の見どころ紹介
- ねらい:研究環境の強みをわかりやすく伝える
- 撮り方:設備の名前より「何ができるか」を中心に。比較表現は避け、特徴で語る
- 尺:60〜180秒
26)大学院って何が違う?進学の理由
- ねらい:大学院への関心層を拾い、研究大学としての厚みを出す
- 撮り方:学部との違い、研究時間、指導体制、進路例を3点に整理
- 尺:2〜5分
27)学会・発表の舞台裏
- ねらい:研究のリアルと学生の成長を見せる
- 撮り方:準備→練習→当日→振り返り。個人情報や未公開データは映さない
- 尺:60〜180秒
28)地域連携プロジェクトの現場密着
- ねらい:社会貢献と学びの実践性を同時に伝える
- 撮り方:地域の課題→学生・教員の関わり→変化。相手先の許諾を丁寧に取る
- 尺:2〜6分
29)研究の誤解をほどく「よくある勘違い3つ」
- ねらい:専門分野への距離を縮め、理解者を増やす
- 撮り方:勘違い→実際→身近な例の順。論争的テーマは慎重に言い方を選ぶ
- 尺:60〜120秒
30)未来予想:この研究が10年後に変えること
- ねらい:研究の意義をワクワクする形で伝える
- 撮り方:現状の課題→研究の方向→未来の生活の変化。断定を避け「可能性」として
- 尺:90〜180秒
回すための編集と投稿のコツ
- 音なし視聴を前提にする
SNSでは音を出さずに見る人も多いので、字幕と要点テロップを基本にします。 - 最初の3秒で内容を言い切る
「この動画で何がわかるか」を冒頭に入れるだけで離脱が減ります。 - 1本を3本に分ける
3〜6分の動画を作ったら、要点だけを切り出して30秒版を2本作る。これだけで投稿回数が増えます。 - 撮り直しを減らす
完璧なセリフより、言い直しを編集でカットできる前提で撮るほうが継続しやすいです。
安心して出せるための最低限の注意点
- 顔が映る学生は、同意を取る(撮影と公開の範囲を明確に)
- 個人情報(名札、掲示物、画面、書類)は映さない
- 音楽や画像は利用条件を確認し、学内ルールを統一する
- 研究は未公開データや機密、共同研究先の情報に配慮する
1か月の回し方例(迷ったらこの型)
週1本ペースでも、柱を固定すると継続できます。
- 第1週:入試(不安を解消する説明系)
- 第2週:学生生活(雰囲気が伝わる密着系)
- 第3週:研究PR(研究の入口を作る短尺)
- 第4週:Q&Aやキャンパス小ネタ(軽めでつなぐ)
このサイクルに、オープンキャンパス前は入試と学生生活を増やす、研究イベントがある月は研究PRを厚くする、といった調整を加えると、季節変動にも強くなります。
まとめ
大学広報 動画は、一本の大作を作るより、伝えるテーマを小さく切って継続するほうが成果につながりやすいです。まずは上の30企画から、撮りやすいものを3本選び、尺と構成を固定して出してみてください。回り始めると、学生や教職員の協力も得やすくなり、発信の質と量が自然に伸びていきます。
お困りごとあれば下記リンクよりお問い合わせください。
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