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2025年に注目すべき動画制作トレンド:テクノロジーとクリエイティブが融合する最新潮流を徹底解説
動画制作
2025.05.14

2025年に注目すべき動画制作トレンド:テクノロジーとクリエイティブが融合する最新潮流を徹底解説

はじめに

コロナ禍を経て、私たちの生活様式やビジネス環境は大きく変化しました。その中でも、動画の需要はこれまで以上に高まり、SNSやWebサイト、オンラインイベント、教育コンテンツなど、多種多様な領域で動画が積極的に活用されています。企業のプロモーションやマーケティング戦略においても、動画はもはや「なくてはならない手段」のひとつと言えるでしょう。

本記事では、2025年を見据えた動画制作トレンドを総合的に解説します。テクノロジーの進化からクリエイティブの新しいあり方、そしてユーザーニーズの変化まで、押さえるべき最新の潮流を徹底的にご紹介します。動画制作に関わるクリエイターやマーケター、企業担当者の皆さまにとって、今後のプランニングや戦略のヒントとなる情報を満載でお届けします。


1. ショートフォーム動画のさらなる拡大

1-1. SNS主導の“短尺革命”

TikTokやInstagram Reels、YouTube Shortsなどの登場によって、短尺(15秒〜60秒程度)の動画フォーマットが世界的に定着しました。スマートフォンでの縦型視聴が当たり前になり、ユーザーはテンポ良く多くのコンテンツに触れたいという嗜好を強めています。
2025年に向けても、この「短い時間で強い印象を与える」スタイルはさらに拡大していくと予想されます。多くの企業やブランドがショートフォーム動画を中心としたキャンペーンを展開し、短い尺の中にいかに魅力を詰め込むかが競争のカギになるでしょう。

1-2. 企画・演出のポイント

短尺動画の制作では、冒頭数秒でいかに視聴者を引き付けるかが極めて重要です。例えば、以下のようなテクニックが注目されています。

  • インパクトのあるビジュアルや音楽で最初の数秒を飾る
  • 字幕やテロップを巧みに活用し、音が出せない環境でも内容を理解させる
  • ループ再生を意識した編集(最後と最初が自然につながるように設計)

また、ショートフォームでは視聴完了率も重視されるため、「最後まで見たくなる」「繰り返し見たくなる」仕掛けを入れることが大切です。


2. 縦型動画(Vertical Video)の主流化

2-1. スマホ視聴への最適化

ショートフォーム動画の流行とも関連して、縦型(9:16)フォーマットがスタンダードになりつつあります。スマートフォンを縦に持ったままで映像を視聴できるため、ユーザーがわざわざ端末を横に回転させるストレスがありません。
YouTubeもショート動画として縦型フォーマットを推奨するなど、従来の横型16:9だけではなく縦型を前提とした撮影・編集が不可欠になってきました。

2-2. プロモーション効果の最大化

縦型動画は視聴者の画面全体を占有し、没入感を高めるという利点があります。特にスライド広告やモバイルアプリ内広告で縦型動画を活用すると、ブラウジング中のユーザーの視線を強く引き寄せられます。
結果として、縦型動画を取り入れたプロモーションキャンペーンでは、従来の横型動画に比べエンゲージメントやクリック率が向上したという事例も増えています。今後はBtoCだけでなくBtoB領域でも、縦型動画の導入が広がると見られています。


3. 生成AI(Generative AI)の急速進化と動画制作

3-1. AIによる自動編集・動画生成

近年は、テキストや画像を自動生成するAI(例:ChatGPT、画像生成AIなど)の発展が著しいですが、動画分野にも波及しています。簡単なプロンプトを入力するだけで、AIがストーリーの流れやカット構成を提案してくれるツールが登場し始めました。
これらのAI技術を使えば、企業やクリエイターは短時間で複数の編集パターンを試し、最適なバージョンを選択することが可能になります。特にSNS向けの動画を多数作成するような場面では、制作スピードの大幅な向上が期待されます。

3-2. ディープフェイクやバーチャル俳優の活用

生成AIは人の顔や声を合成する技術(いわゆるディープフェイク)にも応用されており、企業のCMやコンテンツ制作で実在しない「バーチャル俳優」を活躍させる動きが加速するかもしれません。
ただし、この技術には肖像権の問題やフェイクコンテンツの乱用
など、社会的・倫理的な懸念もつきまといます。企業としては、メリットを享受しながらも適切なガイドラインやコンプライアンス対応を講じることが不可欠です。

3-3. パーソナライズ動画の進化

生成AIを活用することで、視聴者一人ひとりの属性や興味関心に合わせた「パーソナライズ動画」を自動で生成する技術も進んでいます。たとえば、ECサイトがおすすめ商品を映像で個別に紹介する、保険会社が契約者ごとのシミュレーション動画を用意する、といったシーンが増えていくでしょう。
自動生成によるコスト削減だけでなく、ユーザー体験の向上新たな顧客ロイヤルティの獲得が期待されます。


4. ライブ配信とインタラクティブ動画の拡張

4-1. ライブコマースやオンラインイベントの活況

コロナ禍で一気に普及した「ライブ配信」は、2025年以降も大きなトレンドとなるでしょう。特に、ECプラットフォームと連動したライブコマースはユーザーがリアルタイムで質問やコメントをしながら購入できるため、店舗に足を運ばなくても対面販売に近い体験を提供できます。
また、企業のオンラインイベントやウェビナーも一般化しており、そこに動画制作のノウハウを掛け合わせることで質の高いリアルタイムコンテンツを生み出す事例が増えています。

4-2. 選択式ストーリーやマルチエンディング動画

動画の中で視聴者が選択肢を選ぶと、ストーリー展開やエンディングが変化する「インタラクティブ動画」も徐々に一般化しつつあります。教育現場ではクイズ形式で活用したり、エンタメ領域ではユーザー参加型のゲーム感覚を味わえたりと、多方面に応用可能です。
特にYouTubeやSNSの機能が進化すれば、マルチエンディング動画選択式デモンストレーション動画などが本格的に普及すると考えられています。


5. マイクロインフルエンサーの活用とUGC(User Generated Content)

5-1. 大規模インフルエンサーからのシフト

従来、企業は著名な芸能人やSNSで人気のトップインフルエンサーを起用し、大きなリーチを狙っていました。しかし近年は、フォロワー数が数千〜数万人規模の「マイクロインフルエンサー」に注目が集まっています。
マイクロインフルエンサーは少数精鋭の熱心なファンを抱えていることが多く、高いエンゲージメント率が期待できます。さらに企業とのコラボ動画がより身近な印象を与えやすい点も魅力です。

5-2. UGC(ユーザー生成コンテンツ)の価値

ユーザーが自発的に作った動画や投稿(UGC)を公式キャンペーンに取り入れる動きも広がっています。たとえば、商品やサービスの使用感をユーザーがレビュー動画としてSNSにアップし、それを企業がリツイートやストーリーズで取り上げる形です。
UGCは企業側の宣伝ではなく、リアルな利用者の声なので、信頼感や共感を呼びやすい特徴があります。UGCを活かした企画を展開することで、バイラル効果を狙いつつコストを抑えることが可能です。


6. ハイエンド映像と没入型コンテンツの需要

6-1. 高解像度(4K・8K)とHDRの普及

YouTubeや各種ストリーミングサービスが4Kに対応し、8Kテレビも家庭に普及し始めた現在、超高解像度映像へのニーズは確実に高まっています。加えて、色域やコントラストを拡張するHDR(ハイダイナミックレンジ)対応動画が一般化すれば、企業のプロモーション動画でも映像美が重視されるようになります。
特にラグジュアリーブランドやハイエンド商品を扱う企業では、「高品質・高級感」を演出するために4K・8K映像制作
に力を入れるケースが増えるでしょう。

6-2. VR・AR・XRの進化

バーチャルリアリティ(VR)や拡張現実(AR)、複合現実(MR、XR)は、エンターテインメントだけでなく、ビジネスや教育分野にも広がっています。2025年までには、より高品質で低コストなVR/AR機器が普及し、没入型の動画体験が当たり前になる可能性があります。
展示会や店舗でのプロモーションとして、VRゴーグルを装着して製品の世界観を体感する、あるいはARグラスを通じて現実空間に商品情報を重ね合わせるなど、動画の概念を超えた体験型コンテンツが一気に増加すると考えられます。


7. データドリブンな動画マーケティングの定着

7-1. 動画分析ツールの高度化

動画視聴データを細かく追跡し、視聴者がどのカットで離脱し、どの瞬間に最も興味を持ったかを可視化するツールがますます進化しています。視聴完了率やクリック率だけでなく、再生速度の変更や巻き戻し回数などの行動分析が行えるようになれば、より精緻なPDCAが可能となるでしょう。
たとえば、マーケティング担当者は「イントロの長さを短縮する」「商品アップのシーンを前倒しする」など具体的な改善策をデータに基づいて立案できます。

7-2. パーソナライズされた配信戦略

SNSやWeb広告の仕組みが高度化し、視聴者の属性や行動履歴に合わせた動画を出し分けることが標準機能になると想定されます。広告配信プラットフォームと連携して、A/Bテストやセグメント別の動画クリエイティブを大量に作り分ける手法が主流化すれば、無駄打ちの少ない効率的なプロモーションが可能です。


8. 社内動画と研修・教育分野への展開

8-1. 社内コミュニケーションの動画化

企業内でも動画は、研修マニュアルや社内報、トップメッセージなど、多方面で活用され始めています。テキストやプレゼン資料だけでは伝わりにくい内容も、映像であれば視覚・聴覚を通じて理解度が深まるからです。
リモートワークが広がったことで、重要なアナウンスを動画メッセージとして配信したり、オンライン会議を収録して社内共有したりと、動画を使った情報共有の仕組みが定着しつつあります。

8-2. eラーニングと動画教材

教育分野でも、動画を中心としたeラーニングコンテンツが増えていく見込みです。インタラクティブ機能を備えた学習プラットフォームや、AIを活用したパーソナライズ学習が普及すれば、学習者の習熟度に合わせて次に視聴すべき動画が変化するなど、きめ細かな教育支援が実現されるでしょう。
企業においても新入社員研修やスキルアップ講座、コンプライアンス教育など、動画教材を使った研修システムがさらに高度化し、人材育成の効率が飛躍的に向上する可能性があります。


9. 動画制作の内製化と制作ツールの進化

9-1. 内製化によるコスト削減とスピード向上

動画制作を外注すると、多くの企業がコスト面やコミュニケーション面で課題を感じるようになりました。そこで、社内に動画制作チームを編成し、必要な機材や編集ソフトを揃える「内製化」が加速しています。
撮影・編集のノウハウが蓄積すれば、ちょっとしたキャンペーン動画や社内用コンテンツであれば短期間かつ低コストで制作できるメリットがあります。

9-2. クラウドやスマホアプリを活用した簡易編集

近年は高性能のスマホカメラやクラウド型の動画編集ツールが普及し、専門知識がなくても一定レベルのクオリティの動画が制作可能になりました。特にSNS用の短尺動画であれば、スマートフォンと無料アプリだけで完結できるケースも増えています。
今後はAIアシスタントが自動でテロップや字幕を生成したり、BGMをシーンに合わせてリコメンドしてくれたりと、編集作業の自動化がさらに進むと考えられます。


10. 今後の展望と成功のためのヒント

10-1. 動画×他テクノロジーの融合

動画は単独のコンテンツというだけでなく、さまざまなテクノロジーとの融合が進むことで新たな可能性を切り拓いていきます。メタバースやブロックチェーン技術、NFTなどが普及すれば、ユーザーは自分のアバターで動画コンテンツに参加し、体験を「所有」する時代が来るかもしれません。
先進的な企業やクリエイターは、こうした新たなテクノロジーを積極的に取り入れ、従来の枠にとらわれない革新的な動画コンテンツを生み出すことで、マーケットをリードする存在となるでしょう。

10-2. 視聴者体験を最優先に考える

トレンドを追うことは大切ですが、最終的に重要なのは常に視聴者体験です。技術やフォーマットにこだわるあまり、肝心のコンテンツ内容やストーリーテリングが疎かになれば、せっかくの動画も視聴者に響きません。
以下のポイントを押さえることで、トレンドを活かしつつも効果的な動画制作を実現できるはずです。

  • 目的・ターゲットの明確化:誰に何を伝え、どんな行動をしてほしいのか
  • 短い尺とわかりやすさ:視聴者の時間は限られている。重要なメッセージを素早く提示
  • インタラクションやコメントへの対応:ライブ配信やSNS動画では、視聴者との双方向コミュニケーションが鍵
  • データ分析とPDCA:公開後のデータを活かして継続的に改善する

10-3. クリエイターとの共創とチームビルディング

動画制作が複雑化・高度化する一方で、専門性を持つクリエイターやテクノロジストとの協力が不可欠になりつつあります。社内に動画チームを作るだけでなく、フリーランスや制作会社、インフルエンサー、スタートアップなどと柔軟に連携することで、多様なアイデアとスキルを組み合わせることができます。
例えば、ビジュアルに優れたデザイナー、ストーリーテリングが得意な脚本家、最先端テクノロジーを扱うエンジニアなど、異なる領域の専門家が集うことで、新しいクリエイティブが生まれやすくなるでしょう。


まとめ

ここまでご紹介してきたように、2025年に向けた動画制作のトレンドは多角的かつ急速な進化を遂げています。短尺動画や縦型フォーマット、AIやインタラクティブ機能など、テクノロジーがもたらす変化はもちろん、ユーザーとのコミュニケーション手法やブランド戦略の変革も含めて、さまざまな要素が複雑に絡み合いながら新たな可能性を生み出している状況です。

  • ショートフォーム動画の拡大:TikTokやInstagram Reels、YouTube Shortsをはじめ、短尺&縦型が主流に
  • 生成AIの躍進:自動編集やパーソナライズ動画、バーチャル俳優などがビジネスに急速に浸透
  • インタラクティブ化とライブ配信:ユーザー参加型コンテンツやライブコマースが一般化し、新たな接点を創出
  • 高品質・没入型映像の需要:4K・8KやVR/ARといったハイエンド技術で新しい体験を提案
  • UGCとマイクロインフルエンサー:身近なクリエイターとのコラボやユーザー起点の動画がブランド価値向上に寄与
  • データドリブンなマーケティング:動画分析ツールの高度化により、細かいPDCAサイクルが回しやすくなる
  • 内製化の進展:撮影・編集のハードルが下がり、企業が自前で動画を作る流れが加速

このような潮流を踏まえながら、企業やクリエイターは視聴者体験を中心に据えた映像表現を追求することが求められます。技術とクリエイティブを巧みに融合させ、ユーザーに**「観てよかった」「もっと知りたい」**と思わせる動画を提供できるかどうかが、今後の成功を左右する大きなカギになるでしょう。

動画制作の世界は、決して一過性のブームで終わることなく、さらに多彩な形へと進化していきます。ぜひ本記事で紹介したトレンドやキーワードを手がかりに、自社のマーケティング施策やコンテンツ作りに活かしてみてください。新しいテクノロジーや表現手法への積極的なチャレンジが、動画によるさらなるビジネス成長とブランディングの成功へとつながるはずです。