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動画制作で展示会を成功へ導く方法:効果的な活用事例から費用相場、注意点まで徹底解説
動画制作
2025.05.13

動画制作で展示会を成功へ導く方法:効果的な活用事例から費用相場、注意点まで徹底解説

はじめに

企業や団体が新商品やサービスをアピールする場として重要視される展示会(見本市、トレードショー)。近年、その展示会のブースやステージで用いる**「動画コンテンツ」が注目を集めています。展示会は短時間で多くの来場者の目に留まり、自社の魅力を効果的に伝える**必要があり、その手段として動画が非常に有効だからです。

本記事では、展示会で動画を活用するメリットや動画の制作フロー、費用相場、具体的な活用事例、そして注意点を徹底的に解説します。初めて展示会用の動画制作を検討している担当者の方や、今後さらにブース演出を充実させたいとお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。動画をどのように取り入れれば、展示会でのパフォーマンスを最大化できるのかを一緒に考えていきましょう。


1. 展示会×動画の相乗効果とは?

1-1. 視覚と聴覚を同時に刺激する

展示会の参加者は、多数のブースを限られた時間内で回ります。そのため、視線を引き付けて滞留時間を延ばす施策が欠かせません。ポスターやパネルだけでは伝えきれない商品・サービスの魅力を、動画は視覚・聴覚双方に訴えかける形でわかりやすく伝えてくれます。

1-2. 多くの情報を短時間に伝えられる

展示会では**「いかに短時間で魅力を伝えられるか」が勝負です。1分や2分の動画であっても、文字や口頭説明だけでは難しい商品コンセプトや使用イメージをスムーズに提示できます。動画が流れるスクリーンを設置しておけば、ブース担当者が他のお客様に対応しているときでも一定の情報提供が自動で行える**のです。

1-3. インパクトと差別化

展示会は競合他社も多数出展しており、競争率が高いのが実情です。シンプルなパネル展示に加え、動画を活用して動きのある表現や音楽、ナレーションを用いることで、ブース全体にインパクトを与えられます。**「あのブースで流れていた動画が面白かった」**というように、来場者の記憶にしっかりと残る効果が期待できます。


2. 展示会で動画を活用する目的とは?

動画制作に着手する前に、まずは目的を明確にしましょう。目的次第で動画の内容や構成、長さ、演出手法が変わってきます。

  1. 製品・サービス紹介
    • 新商品の使い方、導入事例、技術的な解説など
    • 実機デモが難しい製品の場合は、動画でシミュレーションを行うと効果的
  2. 企業ブランディング
    • 社風や歴史、ビジョンを映像で表現し、企業イメージを印象づける
    • 社員インタビューや開発の舞台裏などを紹介すると、ブランドの「物語」を伝えやすい
  3. ブース誘導
    • 展示会場の入り口付近で、ディスプレイや大型モニターを使った動画広告を流し、自社ブースへ誘導
    • キャッチーなキャッチコピーや演出で「なにか面白そう」と思わせる
  4. セミナーやプレゼンテーション補完
    • ステージやセミナールームでプレゼンを行う際、スライド資料だけでなく動画を組み合わせる
    • 会場全体の視線を集め、内容をより説得力のあるものに
  5. 展示会終了後の活用
    • 展示会で流した動画をWebサイトやSNSにも展開し、オンライン上でも集客や宣伝に活用
    • 展示会来場者へのお礼メールに添付して、再度の接触機会を作る

以上のように、展示会で動画を使う目的は多岐にわたります。自社の出展目的と照らし合わせて、どのような動画が必要なのかを明確にしましょう。


3. 展示会用動画の制作フロー

動画制作にはいくつかの工程があり、それぞれに専門知識や制作ノウハウが必要となります。ここでは、展示会向け動画の一般的な制作フローを紹介します。

3-1. 企画・構成

  • 目的の設定:上記で述べた5つの目的のうち、どれを達成したいか
  • ターゲットの明確化:来場者が業界関係者なのか、一般消費者なのか、海外からのバイヤーなのか
  • ストーリー構成:短い動画の中でどんなストーリーを組み立てるか。ナレーションやテロップ、インタビューをどの程度盛り込むか

最初の企画段階をしっかり行うことが、完成度の高い動画を制作するための最重要ステップです。

3-2. シナリオ・絵コンテ作成

  • シナリオ(台本)を文書化し、それをもとに場面ごとのカット割りをまとめる絵コンテを作ります。
  • 絵コンテでは、登場人物(社員・インタビュイーなど)の動き、背景、テロップやナレーションのタイミングなど、映像の流れを細かく設計します。

映像の完成形をイメージしやすくなるため、社内で意見調整をする際に大いに役立つ資料となるでしょう。

3-3. 撮影(または素材収集)

  • 実写撮影が必要な場合は、撮影のロケハン(下見)、撮影スケジュールの調整、出演者の手配、機材の準備などを行います。
  • 静止画素材やイラスト、3Dモデル、過去の映像素材を活用する場合は、それらの権利関係や解像度を確認しつつ、編集者が使いやすい形で整理します。

展示会用の動画では、現物の製品や工場の稼働風景、あるいはサービスを利用しているシーンなどを撮影して利用するケースが多いです。

3-4. 編集・アニメーション制作

  • 撮影や収集した素材を、動画編集ソフトで繋ぎ合わせます。
  • 字幕やテロップ、BGM、SE(効果音)、ナレーションなどを加えて、映像としての完成度を高めます。
  • 必要に応じて、CGやモーショングラフィックスで視覚的インパクトを高めることも検討しましょう。

展示会向けの動画は、長尺(10分以上)になると見てもらえる確率が下がる傾向があるため、1〜3分程度の短めにまとめることが多いです。

3-5. 校正・修正

  • 出来上がった仮編集段階で、社内外の関係者にチェックしてもらい、内容や表現に問題がないかを確認します。
  • 誤字脱字、著作権表記の有無、映像や音声のクオリティなど、細かい修正を重ねます。
  • ブースで流す際の音量設定や画面サイズへの対応も、この段階でシミュレーションします。

3-6. 納品・セットアップ

  • 最終的にデータで納品を受け、展示会で使用するスクリーンやモニター、プロジェクターに合わせた形式に変換しておきます。
  • 当日の上映テストを実施し、不具合がないか最終チェックを行います。

4. 展示会用動画制作の費用相場

展示会用の動画制作費用は、企画・撮影・編集の規模感によって大きく変わります。あくまで目安ですが、以下のようなレンジが想定されます。

  1. 低予算・簡易プラン(数十万円〜100万円前後)
    • 最低限の撮影(インタビュー、製品の簡易撮影)
    • テロップやBGMを入れた簡易的な編集
    • スタッフ数も最低限で、撮影時間も1日以内
  2. スタンダードプラン(100万〜300万円程度)
    • 複数日の撮影やロケーション(外部施設)を含む
    • プロのナレーターや多少のCG、アニメーションを活用
    • 企業のブランディング要素を盛り込み、クオリティを重視
  3. ハイエンドプラン(300万円以上)
    • 著名人やプロモデルの起用、スタジオセットなどで本格撮影
    • 高度なCGや3Dアニメーション、特殊効果
    • 大規模展示会やワールドワイドの発表会などで強いインパクトを狙うケース

もちろん、制作会社やプロダクションによって価格設定はさまざまです。見積もりを取得する際には、要望を具体的に伝えることで、正確な金額を把握することが重要です。


5. 展示会で動画を活用するメリット

展示会用の動画を制作するメリットは多岐にわたりますが、ここでは特に重要なポイントをまとめます。

5-1. 訴求力と理解促進

  • 動きや音声を伴う動画は、パンフレットやポスターに比べて高い訴求力を持ちます。
  • 製品の動作や実績データのグラフなど、短時間で分かりやすく提示できるため、来場者の理解を深めやすい。

5-2. ブースへの誘導

  • 大画面やプロジェクションを使用すれば、遠目からでも目立ちやすい。
  • 迫力のある映像や印象的な音楽で興味を喚起し、ブースへの誘導効果を高める。

5-3. 省力化・効率化

  • 製品やサービスの説明を動画に任せることで、スタッフはより詳しい質問対応や商談に専念できる。
  • 説明のばらつきを防ぎ、どの来場者にも一定の情報を均一に伝えることが可能。

5-4. 企業イメージアップ

  • プロ仕様の動画をブースで流すことで、企業イメージの向上や信頼感の獲得につながる。
  • ブランディング動画としても活用でき、展示会後もSNSや自社サイトで利用可能。

6. 展示会用動画の成功事例

ここでは、実際に展示会用動画が大きな効果を上げた例をいくつかご紹介します。

6-1. 工業製品メーカーの事例

  • 背景:大型の生産設備を販売しており、実機を展示会場に持ち込むのが困難
  • 動画の活用:3DCGアニメーションを駆使したシミュレーション動画をブースで繰り返し上映
  • 結果:短時間で設備の稼働イメージを理解してもらい、商談ブースへ誘導する流れがスムーズに。展示会期間中の商談数が前年の1.5倍に増加。

6-2. 食品メーカーの事例

  • 背景:試食コーナーで商品の味はアピールできるものの、製造工程や品質管理体制を説明するのが難しい
  • 動画の活用:工場内部を丁寧に紹介する映像と、農家へのインタビューを組み合わせたプロモーション動画を作成
  • 結果:来場者が商品を試食しながら、安心安全の裏付けを同時に認識。対面での質問対応や商談時に「映像で見ました」と言われるほど、説得力を高める要因に。

6-3. テクノロジー系スタートアップの事例

  • 背景:新技術のプレゼンテーションを大きなステージで行う予定があるが、内容が難解で口頭だけでは伝わりにくい
  • 動画の活用:技術的なポイントをイラストやアニメーションでわかりやすく説明した短編動画をステージ後方スクリーンに映し、プレゼンテーションを補佐
  • 結果:来場者アンケートで「非常にわかりやすかった」「難解な技術が動画で理解しやすい形にまとまっていた」という声が多数。ブース来訪者も増え、認知度アップに成功。

7. 動画制作とブースデザインの連携

展示会で動画を最大限に活用するには、ブース全体のデザインや演出との連携が不可欠です。

  1. スクリーン・モニターの配置場所
    • 入口付近に設置して、通行中の人の目に留まりやすくする
    • ステージや製品展示スペースなど、動画の内容と直接関連する場所に近いところに置く
  2. 音響・照明演出
    • 近隣ブースに迷惑にならないようにしつつ、適度な音量を確保する
    • ライトやスポットを活用して、動画に合わせた照明演出を行う
  3. スタッフの配置
    • 動画を見ている来場者に声をかけたり、追加の説明を行えるスタッフを配置する
    • 動画の合間(無音やインターバル)を活用して、興味を持った人に話しかけるチャンスを作る
  4. ブースの導線設計
    • 動画を鑑賞しやすい場所にイスや小型テーブルを用意し、興味を持った来場者が一息つけるようにする
    • 動画を見終わった流れで、製品展示や商談スペースへ自然に誘導する仕組みを作る

このように、ブースデザインと動画演出が一体となってこそ、より強い訴求力を発揮できます。動画の内容やブランドカラー、メッセージ性を踏まえながら、トータルで統一感のあるブース設計を目指しましょう。


8. 展示会用動画制作における注意点

動画を作るうえでは、いくつかのリスクや注意点があります。以下に代表的なものを挙げますので、制作プロセスでしっかりチェックしておきましょう。

8-1. 著作権と使用許諾

  • BGMやイラスト、写真、映像素材を使用する際は正規のライセンスを取得しているか確認する
  • 出演者の肖像権、撮影場所の使用許可など、権利関係をクリアにする
  • 違法使用が発覚すると企業イメージに大きなダメージを与えかねない

8-2. 動画の長さと構成

  • 展示会では長尺動画は好まれない傾向がある
  • 1〜3分で完結するように要点をまとめるか、もしくは複数の短い動画をループ再生するなどの工夫が必要
  • どうしても長尺にしたい場合は、適宜チャプター分けして「途中からでも理解できる構成」に

8-3. ノイズ対策・音量調整

  • 展示会場は周囲のブースや来場者の声で騒がしい場合が多い
  • 大音量で流すと周囲に迷惑をかける可能性があるため、ヘッドホンやスポットスピーカーの利用を検討
  • 映像にテロップや字幕をしっかり入れ、音が聞こえなくても内容が伝わる工夫も重要

8-4. 機材トラブルへの備え

  • 展示会当日にモニターが映らない、音声が出ないなどのトラブルが起きる可能性がある
  • バックアップ用データや、動作確認済みの再生機材を用意してリスクヘッジ
  • スタッフが問題発生時に迅速に対処できるようマニュアルを整備しておく

8-5. コストとROI

  • 動画制作はある程度のコストがかかるため、**投資対効果(ROI)**を意識して制作の方向性を決める
  • 高額な費用をかけても、展示会後の活用方法(SNS投稿、公式サイトでの公開など)をしっかり考えれば長期的な資産になる

9. 成功を導くポイント

ここでは、展示会用の動画制作を成功させるために押さえておきたいポイントをまとめます。

  1. 明確な目的設定
    • ただ「動画を流す」だけでは成果につながらない
    • 何を一番伝えたいのか、動画を見た人にどう行動してほしいのかを明確にする
  2. 魅力的な導入とサクッとした結論
    • 展示会来場者の注意を最初の数秒で引き付ける仕掛けが必要
    • ダラダラと説明せず、短い時間で「結論」や「魅力の核心」を提示
  3. 動線を含めたブース全体の設計
    • 動画の再生環境やスクリーンの配置、音響設定を最適化
    • 動画とブースのレイアウトがバラバラでは、せっかくの映像効果も半減
  4. 反応を見ながら改善サイクルを回す
    • 初日に来場者の反応を見て、映像や音量、説明文などを微調整する柔軟さも大切
    • 展示会初日から最終日まで継続的にモニタリングすることで、来場者満足度を最大化
  5. イベント後の二次活用
    • 制作した動画を展示会終了後も、WebサイトやSNS、営業ツールとして活用してROIを高める
    • 動画の一部を切り出して短尺版を作成し、オンライン広告などに展開するアイデアも有効

10. まとめ

展示会は企業が新商品・サービスの魅力を直接顧客に伝えるまたとない機会です。しかし、数あるブースの中から自社ブースに足を止めてもらい、さらに興味を持ってもらうためには、効果的なプレゼンテーションや演出が欠かせません。そこで力を発揮するのが、今回ご紹介した動画コンテンツです。

  • 動画制作の費用相場は数十万円から数百万円以上と幅広い
  • 目的に応じて動画の尺や構成、撮影・編集のクオリティを検討する
  • ブース全体の導線計画や演出との相乗効果が成功のカギ
  • 著作権や音量調整、機材トラブルへの備えなどの注意点を十分に考慮する

展示会用の動画を一度作っておけば、その後の営業活動やオンラインマーケティングにも流用できます。今後のプロモーションにおける資産として、長期的な活用を視野に入れて投資を検討するのがおすすめです。

動画制作は決して安い買い物ではありませんが、明確なコンセプトを持ち、クリエイティブとブース演出をしっかりと連動させれば、大きなリターンを生み出す可能性が高い施策です。展示会の成果を最大化するためにも、ぜひ動画を活用して、ブースを**「集客力の高い空間」**へと変えてみてください。


【参考】チェックリスト:展示会用動画制作のポイント

  1. 目的とターゲットの明確化
    • 何を、誰に、どのように伝えたいのか?
  2. 企画段階での十分なヒアリング
    • 社内関係者や制作会社との認識をそろえる
  3. 長さと構成に注意
    • 1〜3分程度で核心を伝える or 複数の短編動画をループ再生
  4. ブース設計との連動
    • 動線、スクリーンや音響機材の配置、スタッフ配置を一体的に考える
  5. 著作権・ライセンスの確認
    • BGM、画像・映像素材、出演者・撮影場所の許可
  6. 機材トラブル対策
    • バックアップデータや予備機材の準備
  7. イベント後の活用計画
    • WebやSNS、営業ツールとしての展開方法

これらを踏まえ、より多くの来場者にインパクトと納得感を与え、展示会を大成功に導きましょう。